カツラを隠せば、逆に気まずい雰囲気に

昔、勤めていた職場の先輩でAGAの薄毛を隠すためにカツラを着用している男性がいました。沖縄で結婚式をした同僚から「あの人、絶対カツラだよね」という話を聞くことはありましたが、私自身は特に気にしていませんでした。年齢のわりに、幼く見える髪型だなぁということは感じていますたが、それがカツラであっても特に嫌悪感はありませんでした。しかし、「これは困ったなぁ」と思う瞬間がありました。その瞬間は、その先輩と二人で、関係先にあいさつに伺った後、会社に戻るために、地下鉄を利用したときでした。ホームまでの階段を下っているとき、下から強い風が吹き、男性の前髪がふわふわと浮きました。

男性は手でおさえることはせず、なんとか頭の角度を変えて、カツラが浮かんでしまうのを防いでいました。かなり焦っている様子で、目はきょろきょろと泳いでいました。その時のあまりにも気まずい雰囲気は忘れられません。それ以来、カツラの男性に対し、逆に苦手意識が生まれました。カツラを着用するのはまったく個人の自由であると思います。ただ、それを不自然に隠そうとすると、逆に周囲が気まずい思いをすることがあります。カツラを着用している方には、ぜひ隠さず、自然体のままでいてほしいと思います。